和解学の創成

  • 1872年東京 日本橋

  • 1933年東京 日本橋

  • 1946年東京 日本橋

  • 2017年東京 日本橋

  • 1872年8月〜10月北京 前門

  • 現在北京 前門

  • 1949年前後北京 前門

  • 1930年代北京 前門

  • 1895年台北 衡陽路

  • 1930年代台北 衡陽路

  • 1960年代台北 衡陽路

  • 現在台北 衡陽路

  • 1904年ソウル 南大門

  • 2006年ソウル 南大門

  • 1950年ソウル 南大門

  • 1940年代初ソウル 南大門

10月13日(日)日中国際連携シンポジウム「東アジアにおける戦時動員の位相〜その衝撃と遺産」が無事に開催を終了しました。

10月12日(土)13日(日)両日開催を予定しておりました日中国際シンポジウム「東アジアにおける戦時動員の位相〜その衝撃と遺産」は、今般の台風19号の接近・上陸との予報を受けて、13日(日)のみの単日開催に変更しましたが、無事に成功裏のうちに幕を閉じました。
発表時間を短縮し二日分を圧縮する形で開催いたしましたが、今後の日中関係研究の担い手としての若手研究者が多数集って、テーマも大変魅力的なものでした。
 国民間の和解を支えるような歴史研究の共通の土台が、着実に一歩一歩育まれてきています。歴史的な記憶と結びついた国民感情のそれぞれの社会中でのあり方は、それが作られてきた歴史的背景を念頭に、大きな視野に立って自覚的に意識することで、国民間の和解の土台となることでしょう。戦前・戦中・戦後という時代を貫いたビジョンと、日中の二つの社会の双方を視野に収めることで、現在の様々な制約から自由に、より建設的な未来を構想する基礎となる研究ができることを、改めて感じさせられた次第です。詳しくは、参加者からのエッセイが投稿されると期待されますので、どうかご期待ください。
2019年10月15日

東アジアにおける戦時動員の位相-その衝撃と遺産-

日中戦争期から戦後にかけて日中双方で展開された、東アジア地域におけるヒト・カネ・モノの大量動員、さらに戦後の動員解除と帝国解体のプロセスが、どのように政治や社会経済を変容させ、戦後体制の形成にどのような影響をあたえたのか。中国および日本から公募による報告者を含む研究者が集い、戦時動員をめぐって多角的に検証する。

10月13日(日曜)午前10:00開始、また、2日分を1日に圧縮ということで開催させていただきます。以下は、当初の予定ですが、順番は基本的に同じです。交通機関の乱れで到着が遅れた発表者は、適宜、後の方に回させていただきます。

〈当初予定1012日(土):1日目〉9:30〜17:40>>12日は中止です。13日開催
会場:早稲田大学第1国際会議場

  • 9:30〜10:00  開会のあいさつ
    王建朗(中国社会科学院近代史研究所長・中国抗日戦争史学会長)
    浅野豊美(早稲田大学政治経済学術院教授・新学術領域「和解学の創成」領域代表)
  • 10:00〜11:30 基調報告
    久保亨(信州大学人文学部特任教授)
    「戦時から戦後へ―東アジアにおける総力戦体制の形成と変容」
    楊奎松(華東師範大学歴史系教授)
    「敵後における中共下層組織の幹部の群像―抗日戦争勝利前後の山西省太南農村幹部を例として」
  • 11:30〜12:50 研究報告
    松田忍(昭和女子大学人間文化学部准教授)
    「日本における戦時動員の方法的特質―1920年代から1950年代の「生活」をめぐって」
    黄正林(陝西師範大学歴史文化学院教授)
    「陝甘寧辺区における中国共産党の戦時全面動員」
  • 14:00〜16:00 研究報告
    笹川裕史(上智大学文学部教授)
    「中国復員兵士たちの戦争体験―上海の事例を中心に」
    鄢海亮(南京大学歴史学院博士研究生)
    「隔絶と対立:1945-47年の上海社会における『重慶人』と『上海人』」
    劉黎(愛知大学大学院博士後期課程)
    「和解と協力 国防部第三研究組の戦後工作から見る国民政府の在留日本人に対する留用の動員」
  • 16:20〜17:40 研究報告
    泉谷陽子(フェリス女学院大学国際交流学部准教授)
    「人民共和国建国前後の土地改革運動―河南省許昌専区を中心に」
    丸田孝志(広島大学大学院総合科学研究科教授)
    「戦後国共内戦期における中共冀魯豫根拠地の軍事動員と農村社会」

1013日(日):2日目〉9:30〜18:00
会場:早稲田大学8号館309・310教室

セッションA (8号館309教室)
  • 9:30〜10:50  研究報告
    島田大輔(早稲田大学社会科学総合学術院講師)
    「対華新政策と太田宇之助―江蘇省経済顧問時代の米糧・田賦政策を中心に」
    謝任(南京大学歴史学院博士研究生)
    「祝典の中の政治―日本紀元二千六百年と中国占領区」
  • 11:00〜12:20 研究報告
    宋弘(南開大学歴史学院博士研究生)
    「敵後根拠地における中共による敵の耳目たる犬の殺処分キャンペーン」
    張聖東(明治大学大学院文学研究科博士後期課程)
    「「満州国」内の日系軍官―「独立国家」と「大陸の捨て石」」
  • 13:20〜15:20 研究報告
    藤井元博(防衛研究所研究員)
    「日中戦争期の中国国民政府の軍事建設:米国・内戦・動員 1942-1945」
    姜涛(中国社会科学院近代史研究所助理研究員)
    「戦争準備―全面戦争前の南京国民政府による徴兵制の制定と施行」
    高翔(南開大学歴史学院博士研究生)
    「蒋介石と全面戦争前の中国軍事工業の建設」
セッションB (8号館310教室)
  • 9:30〜10:50  研究報告
    周俊(早稲田大学アジア太平洋研究科博士課程)
    「人民共和国建国前夜における南下幹部の動員―日中戦争期から戦時秩序の連鎖」
    金伯文(南開大学歴史学院博士研究生)
    「中国共産党根拠地における『持久戦を論ず』の閲読と受容」
  • 11:00〜12:20 研究報告
    陳釗(南京理工大学マルクス主義学院副教授)
    「派閥対峙と戦時国立連合大学の運命―北西連合大学を中心に」
    潘暁霞(中国社会科学院近代史研究所副編審)
    「全面戦争が勃発した前後における国民政府の銀貨の移送」
  • 13:20〜15:20 研究報告
    森田健嗣(日本台湾学会会員)
    「日本の対台湾戦後処理政策に関する研究」
    鄒燦(大阪大学大学院国際公共政策研究科助教)
    「日中戦争の勃発と台湾における戦争動員:日本内地と比較して」
    呉婉恵(広東省社会科学院歴史研究所助理研究員)
    「糖衣を着せた砲弾―日本軍宣撫班の華北・華中占領地における戦争宣伝」
セッションAB合同 (8号館309教室)
  • 15:30〜16:50  研究報告
    黄道炫(中国社会科学院近代史研究所研究員)
    「民衆組織の役割とは何か―1944年のある論争について」
    王栄華(浙江師範大学人文学院副教授)
    「戦時における食糧動員と食糧部の重慶機械小麦粉産業に対するコントロール」
  • 16:50〜17:50 総合討論
    司会:高士華(中国社会科学院近代史研究所研究員、編集長)
    劉 傑(早稲田大学 社会科学総合学術院教授・東アジア国際関係研究所長)
  • 17:50〜18:00 閉会のあいさつ